小児がんとは(情報・資料)

腎がん

腎がんについて

小児の腎臓内の腫瘍の約90%は胎生期の腎芽細胞由来の腎芽腫あるいはウィルムス腫瘍と呼ばれる悪性腫瘍で、3歳前後によく発症します。白人では8,000~10,000人に一人の頻度ですが、日本人の頻度はそれよりやや低いとされ、全国登録では年に40~50人程度の新たな発症が登録されます。

ウィルムス腫瘍では、WT-1というがん抑制遺伝子の変異による発がんやネフローゼニク・レスト(nephro genicrest)という前がん状態を経て悪性腫瘍になるメカニズムが知られています。染色体上でWT-1遺伝子のそばには腎・泌尿器系や虹彩の発生に関わる遺伝子があり、染色体のこの部分に異常があった場合、無虹彩症や尿道下裂など泌尿器系の先天奇形に合併してウィルムス腫瘍が発症することが知られています。その他、肝腫瘍の項でも出てきたBeckwith-Widemann症候群でも高率にウィルムス腫瘍が発症することが知られています。

ウィルムス腫瘍のおおむね80%以上は病理学的に“Favorable histology:予後良好組織型”と呼ばれて治療に良く反応するタイプですが、治療に抵抗性を示す退形成型(anaplastic type)が一部にみられます。また、腎臓には腎明細胞肉腫(CCSK:clear cell sarcoma of the kidney)、腎横紋筋肉腫様腫瘍(MRTK:malignant rhabdoid tumor of the kidney)と呼ばれる治療が困難な腫瘍も生じます。

この他、比較的良く見られる腎腫瘍として間葉芽腎腫mesoblastic nephromaがあります。これは乳児期早期に多く見られ、ほとんどが手術による切除のみで治ってしまうおとなしい性質の腫瘍です。また、数は少ないですが小児でも成人型の腎細胞がんがあり、5歳以上の高い年齢に起こります。

さらに詳しくお知りになりたい方へ

下記の内容を当会発行の病気別リーフレット「肝がん・腎がん・胚細胞腫」に掲載しています。

※当会では病気や療養生活のご相談、資料請求もお受けしています。

肝がん・腎がん・胚細胞腫(こちらをクリックするとPDFファイルでご覧いただけます)
<内容>

Ⅰ肝腫瘍

1.病気のあらまし(症状、頻度、発症年齢、起源、分類)
2.診断方法/病期

3.治療(手術、化学療法)
(1)手術
(2)化学療法

4.予後

5.合併症(外科的、内科的)
(1)外科的
(2)内科的

6.晩期障害

Ⅱ腎腫瘍

Ⅲ胚細胞性腫瘍