小児がんなど難病の子どもは、長い入院生活、また長期にわたる療養生活を強いられます。それに伴い、長期間の学校の欠席、日常生活での感染上の注意や運動制限などのために病気を持たない子どもと同じような日常生活を送ることが困難な場合があり、社会的な自立が難しい場合もあります。
(財)がんの子供を守る会では1989年に会報「のぞみ」に小児がん経験者の記事をシリーズで掲載したのを契機に、1993年には小児がん経験者の会が設立されました。小児がん経験者からの相談も増加し、今では全相談件数の約1割が小児がん経験者からの相談となっています。相談内容は、自らの治療の選択、親との関係、周囲・友人との関係、日常管理について、進学、就職、結婚などの話題から、最近では晩期障害、長期フォローアップ医の探索、自立について等、多岐に渡っています。
(財)がんの子供を守る会では、以下のような事業を展開し、小児がん経験者の自立支援を行なっています。
1997年頃から相談が増えるにつれ、小児がん経験者自身も(財)がんの子供を守る会事務所に頻繁に出入りするようになりました。
ボランティアとして(財)がんの子供を守る会事務所へ通い、事務所の作業を通じ、自身の得手不得手を理解することでソーシャルスキルを獲得し、日常生活のリズムを整え、次の一歩に踏み出せるように支援も行なっています。
自立の難しさに加え、特に小児がん患児においては慢性的な頭痛や倦怠感、体力の減退など、生活上不自由はあっても固定した障がいではないために障がい認定されていないことから、福祉制度としての自立支援や作業所的な就労支援を利用することができず、就職・自立への移行システムが十分に整備されているとは言えません。そこで2008年より「働き盛りや子育て世代のがん患者やがん経験者、小児がんの患者を持つ家族の支援の在り方についての研究(H20-がん臨床-一般-001)真部班」の分担研究として、ソーシャルワーカーが、小児がん経験者の自立に関する研究を3ヵ年計画で実施しています。
研究に当たっては、小児がん経験者、ご家族にご協力をお願いすることもありますので、ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。また結果についても、随時ご報告していきます。