がんの子どもを守る会について

理事長あいさつ

2020年度の初めにあたって

公益財団法人がんの子どもを守る会

理事長 山下公輔

このホームページの巻頭メッセージの更新がしばらく途切れていたことを、先ずお詫び申し上げます。

新たなメッセージとして本文を書いている今、日本は新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言下にありその更なる延長も決定されております。がんの子どもを守る会も1968年の設立以来の未曾有のこの事態に、会のミッションを常に念頭に患児・家族の為にできることは何か、或いはしてはいけないことは何かを真剣に考えながら職員・理事一同日々を過ごしております。

具体的には、新型コロナウィルス感染拡大に伴い現在制限しております当会の活動の状況及び感染対策に関する情報等はこのホームページのお知らせをご参照いただきたいと思います。また、今後予定されている年次大会等の集会も、通常の形での実施が困難なのは明らかであり、その変更等の情報も今後掲載して参りますので随時ご覧いたいただければ幸いです。

さて皆様ご承知の通り、当会は設立50年の記念の年であった2018年を中心に2017年及び2019年を50年記念の3ヶ年として、幾つかの新しい取り組みを進めて参りました。去る3月でこの3ヶ年が無事終了し、残された課題は未だありますが当初の計画は概ね予定通り進めることが出来ました。ご支援を頂いている皆様、そして計画推進に力を注いだ事務局職員の皆さんに感謝をしております。

残された課題の解決とともに新しい事業を計画していた2020年度が、新型コロナウィルス感染の蔓延という予想もしていなかった苦境の中で始まることになってしまったのは大変残念ではございます。しかしこの苦境は当会や小児がん患児・家族だけが置かれているものでなく、当会を支えていただいているご支援者の方々全てに共通する事態であり、共に戦っていかなければならないものと覚悟しております。特に日夜厳しい環境の下で戦っておられる医療関係者の皆様に対しては、残念ながら私たちがお手伝いできることは限られておりますが、心から感謝の念を表させていただくとともにご自愛の上でのご尽力継続をお祈りさせていただきます。

この厳しい環境は日本だけのものではなく、今世界中が新型コロナウィルスによるパンデミック状態のただなかにあり、世界各国の親の会も小児がん患児・家族への支援を続けることに奮闘しております。

親の会の国際組織CCI(Childhood Cancer International)が予てより世界中の小児がん患児・家族に対して発信している “You are not alone”/“We are not alone”というメッセージが今ほど身近に感じられる時は有りません。我々だけでなく世界中が当面引き続き厳しい環境下に置かれることは必至ですが、私たちはどんな環境下でも使命である小児がん患児・家族の支援を続けて参ります。

“You are not alone”/“We are not alone”の声の輪の中には、私たちの活動をご理解いただきご支援を頂いている皆様も含まれます。この輪の中におられる皆様におかれましては、くれぐれもご自愛いただき、共にこの厳しい事態を乗り越えられることを衷心からお祈り致しております。

 

2020年5月